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こんなところにも

[2020.03.23]

新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。

世の中の状況が刻々と変わっていくなか、不安を抱えておられる方も多いかと思います。
少しでもリラクゼーションにつながることや、適切な情報などをお伝えしていけたらと考えています。

 

ちなみに産業保健上もしくは労務関連で参考となる情報には、下記のようなものがあります。
(産業医業務のなかで各社人事労務ご担当者と共有しているものです)

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※ 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)

 

※ 新型コロナウイルス情報 ~個人と企業に求められる対策~

「日本渡航医学会」ウェブサイト(リンクの可否を未確認のため、検索にてご参照ください)

 

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ところで、今回のタイトル。

新型コロナウイルス感染拡大の影響
「こんなところにも」

 

メンタル不調で休職中ないし離職をされた方がそろそろ復職や再就職を考える段階となった時、「復職訓練」とか「リワーク」と呼ばれるリハビリを行います。

「日常生活に支障がない」回復と、「1日8時間、週5日連続勤務」が可能な回復度合いは異なるからです。

会社によってはリハビリ勤務をさせてくれるところもあれば(内容や条件は様々)。長期の休職からの復職の場合は、3か月~半年単位でリワーク施設や医療機関のリワークプログラムに参加するという方法もあります。
当院へ通院中の方の場合、セルフリワークと言う自主的なリハビリを行いながら、会社が求める(労働契約に沿うような)働き方ができるようになるまで体調を整えていくことが多いです。

もちろん「セルフ」リワークと言っても、伴走者なくひとりで完走するのは困難!!
生活記録を付けていただいたり、ストレス対処の方法について一緒に振り返ったり、医師やソーシャルワーカーとの共同作業として行っていきます。

さてその復職訓練ですが、睡眠、食事など日常生活のリズムを整えたうえで、体力づくり、復職へ向けた取り組みとして:

 

①通勤練習

②自宅以外で過ごす時間を増やす

③再休職を防ぐ(休職した要因を振り返り、対策を考える)

 

の三本柱で進めていきます。

ところが、今回の新型コロナウイルス感染拡大のなか、①②がとてもやりづらい状況となっています。
通常であれば、以下のような進め方をするのですが…。

 

①「通常の出勤時間に間に合う時間に起床して、身支度をして、電車に乗って会社まで行く」ことができるように徐々に練習を重ねる

②カフェや公共の図書館など、自宅以外で読書やパソコン作業といった家事以外の作業をして、復職へのイメージ作りや集中力の回復などを助ける

 

朝夕の満員電車での移動は避けた方がいい状況であるうえ、在宅勤務やオフピーク通勤など普段と異なる勤務形態を取る企業が続出しているなか、①へのモチベーションも保ちづらいですよね。
また、②についても、混雑する飲食店へ長時間滞在するのは感染予防の点から現実的ではないですし、現在、公共の図書館では閲覧室を閉鎖するなどの措置がとられ利用ができなくなっているところも多く、通常の復職訓練が難しい現状です。

(ただし逆に、「在宅勤務なら戻れる」となるのも早計に過ぎるかと思います。いつまで在宅勤務の期間が続くかはわかりません。通常通りの勤務体制が再開されたとなったら出社が難しくなる、再休職に至る、とのリスクがあります。)

 

行くところがない、やれることが少ない、のないない尽くしですね…。

体力回復・維持のためにスポーツジムへ通い始めたのに、ジムも休会になってしまったという話もよく聞きます。
気晴らしの場が少なくなることも心配ですし、日中の活動が減って夜の睡眠へ影響してくる可能性もあります。
また、「新年度の節目に復職できたら」とこの時期を目指して訓練していた方も多く、思うようにリワークが進まないことが焦りや不安に繋がるかもしれません。

ともあれ、今はじっと我慢。
早く状況が落ち着くことを願い、試行錯誤しながらではありますが、現在復職を目指して生活を整えようとしておられる方々のサポートができればと考えています。

 

それはそうと、私自身もこの三連休(21日土曜を臨時休診とさせていただいていました)で2泊3日のセミナー参加の予定があったのですが、中止となってしまいました…。
結局3日間ほとんど家に籠って過ごしていましたが、久しぶりに趣味の手芸を再開したり、近所を散歩してお花見をしたりと、それなりに楽しみもありました。

「災い転じて福となす」

自らに言い聞かせながら過ごしています。

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