マスク生活
新型コロナウイルスの感染拡大が続いているようです。
TV等の報道姿勢(特にワイドショー)には疑問を持たざるを得ない部分もあり、早々に見るのをやめ、溢れすぎる情報から適宜距離を置くようにしています。
この間、産業医として訪問先の企業で新型コロナウイルス対応について意見を求められる機会もあり、感染症専門医の先生方や各関係学会等が発信してくださっているような信頼に足る情報については、随時確認しながら過ごしてきました。
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ところでタイトルについて。
精神科・心療内科という診療科の性格上、患者さんとお話しするときになるべく圧迫感のないようにと思い、普段は診察の時にマスクを着けていることはほとんどありません。
例年インフルエンザの流行期でも、私自身が実際に風邪症状があるようなとき以外はマスクなしで過ごしてきましたが…さすがに今回は、医療機関として感染拡大の一因となってしまうようではいけないと考え、マスクを着けたまま診察させてもらっています。
ただ、初診の方へはマスク姿で「初めまして」はどうなのかなあと思い、いったんマスクなしでご挨拶してから「時節柄マスクを付けさせてくださいね」と一言お断りしてから診察を始めるようにしています。
最近は、ほとんどの患者さんもマスクをつけて来院されます。
なので、顔馴染みの患者さんは何となくいつものご様子を想像して、今日はお元気そうだな、とか、少しお疲れかな?元気がなさそうに見えるな(眼だけですが…)?などと拝見しながらお話ししていますが…。初診の方がマスクをされていると、お顔がほとんどわかりません。
かといって、この状況でマスクを外してくださいとお願いするのも心苦しいので、そのままお話ししています。
きっとこの新型コロナウイルス禍が落ち着いてから2回目3回目とお会いする中で、初めてマスクを外されたお顔を拝見して、ああ、こういう方だったんだなと初対面のような気持ちになるのかもしれません。
…こんな様子で、慣れないマスク生活にやや戸惑っています。
それに、ずっとつけているのって息苦しいのですよね。
しかも、ご承知の通り世間のマスク不足は深刻です。医療機関でも例外ではなく、マスクは大事に使っています…。以前はさっさと取り換えていましたが、最近は内側にガーゼや不織布を付ける、マスク本体はアルコール消毒をするなどして少し長めに使う日もあります。
そんなマスクをつけている口元が少しでも快適になるように、最近アロマオイルを使い始めました。
精油の芳香成分自体に抗菌・抗ウイルス効果を持つものもあると報告されていたり、この時期は花粉症対策に使える精油もあります。
マスクに1滴垂らせば半日以上は香りが続いて、すっきり爽やか。
ちょっと疲れたなあとかリラックスしたいなという時には、ラベンダーなど少し甘めの香りを足したりしています。
マスク用スプレーのレシピもあるのですが、ずぼらな私はマスクの外側に直接垂らしています。
(なるべく皮膚に直接つかない部位へ垂らすように気を付けていますが、皮膚アレルギーを引き起こすリスクがゼロではありません。肌が過敏な方はパッチテストを行いましょう。)
今回、新型コロナウイルスに対し、感染拡予防のために様々なイベントが自粛・中止・延期となっています。
基礎疾患のある方、高齢者の方など重症化のリスクの高い方への感染機会を減らしたり、感染拡大のピークを下げて医療資源を守ろうという目的で行われているということは十分承知していますが…自粛ムードの長期化に伴い、何となく閉塞感が強まってきているように感じます。
普段通っているジムがお休みになってしまった、図書館も美術館も休館…といった措置のなか、気晴らしもままならないことがあるかもしれませんね。
アロマセラピーは、入浴時や寝る前などに手軽にできるリラクセーションのひとつとしてもお勧めです。
ただし肌に直接触れたり、芳香成分を吸い込むものですので、良質の精油を選ぶようにしましょう。