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更年期障害~「あさイチ」を観て

[2018.02.19]

今朝TVをつけていたら、NHKあさイチで更年期障害について放送(再放送)されていました。

当院へも様々な不調にお悩みの40~50代の女性が、もしかして更年期障害ではないか?とのご相談にみえます。

更年期は女性の人生のなかで、女性ホルモンの変化という大きな身体の変化だけではなく、お子さんの巣立ち、夫婦関係の変化、介護など様々な心理社会的な変化にさらされる時期。
抑うつ状態などメンタル不調もおこりやすい年代です。

更年期だから多少の不調は仕方ない……と我慢なさらずに、どうぞご相談ください。
番組で紹介されていたケースの多くは漢方薬で対応できる症状もありますし、ホルモン補充療法の適応と思われる場合は信頼のおける婦人科をご紹介いたします。

 

ひとつ気になったのが、番組の中で「簡易更年期指数」の点数が低い(更年期症状があまりない方)ことを、「上手に更年期を乗り切っている」と表現されていたこと。
更年期症状の多くは女性ホルモンの減少から起こるもの。ホルモン量は波打つように減少し、その変化のしかたや減少によって出現する症状は個人差が非常に大きく、個人の工夫や努力で乗り切ることはできません。
言葉尻をとらえるようで恐縮ですが、上手い下手で表現されるのはどうなのかなあと感じました。

思春期から成熟期、更年期までの数十年間、毎月ジェットコースターに乗せられているかのように女性ホルモンの変化の嵐にさらされている女性のみなさん。

女性ホルモンのうちエストロゲンは、血管の柔軟性を保ったり脂質異常を起こしづらくしたりすることで動脈硬化を防ぐなど、様々な疾患のリスクを男性に比べて下げたり、骨量を保つなど、色々な形で女性を守る働きをしています。
一方で、そのホルモン変動が心身の不調につながることがあるのも事実です。
月経前症候群(PMS)に伴う抑うつ、イライラなど精神症状、浮腫み、便秘や下痢、乳房やお腹の張りなどの身体症状、月経痛が強い月経困難症、産後うつや育児に伴う不安、更年期症状まで多岐にわたります。

更年期の乗り切り方を「上手」と表現するとすれば、それは辛さをおひとりで抱えずに「上手」に周囲へ相談し、ご自身の病状を伝えて乗り越え方の相談をされることかと思います。
どうぞお気軽にご相談ください。

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